Our Capability
私たちの技術
管理潜水
安全を最優先とする企業理念のもと、ダイバーの通話・映像・照明に予備の空気供給ラインなどを備えた管理潜水システムを標準的に配備して、安全かつ高品質、そしてお客様に解りやすい作業を提供します。
この管理潜水システムは作業水深・浮上速度・減圧時間などを水上の潜水コントロールにて適切に把握・管理することで安全精度を高めます。さらに減圧症などの緊急時も想定した再圧チャンバーを配備し、その運用におけるサポート体制も整えています。また寒冷地での潜水ではダイバーを保温する温水供給ラインを備える場合もあります。
このように潜水作業を水上から包括的に管理・サポートする管理潜水が最終的には工期の短縮や工事品質の向上につながるとアジア海洋は考えます。
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潜水コントロールでの作業管理
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カメラ・ライト・温水スーツなどを装備したダイバー
混合ガス潜水
作業範囲は「渚から深海まで」が当社のキャッチフレーズです。
一般的な水上のコンプレッサーやボンベなどから供給される圧縮空気を吸う潜水方法の場合に作業できるのは水深約40mまでとなります。さらに深い場所での潜水作業を行うためには酸素とヘリウムを混合したガスによる潜水を行う場合があります。
このような混合ガス潜水方式では、より確実な潜水時間や潜水深度の管理が求められ、安全に減圧を実施するための昇降設備などが有効です。
アジア海洋では創業50年で培った経験と技術をもとに、人材の育成と潜水機材の開発に注力し、深い場所での潜水作業も安全に行うための努力を続けています。
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ダイバー昇降装置
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酸素・ヘリウム混合ガス
飽和潜水
飽和潜水とは、潜水中に人体に吸収される不活性ガス(窒素・ヘリウム等)がやがては飽和状態に達することを利用した潜水方法で、大深度での長時間連続作業を可能にします。
減圧時間は潜水時間に比例して増加し、また、水深が深くなるほど増大します。こうした制約を克服するために開発されたのが「飽和潜水システム」です。これは、高圧の酸素と不活性ガス(ヘリウム等)を混合したガスで体内を飽和させた状態で潜る方法です。
海中で潜水作業した後は、一定の気圧に保たれたダイビングベルごと船上に回収され、別のチャンバーに移動して高圧下で生活します。このシステムは長時間の連続作業が可能なため効率が良く、減圧病にかかる機会も少なく、安全性にすぐれています。
アジア海洋は1972年に飽和潜水実験であるシートピア計画(科学技術庁の委託で、海洋科学技術センターが進めた海中居住実験計画。)に参加。飽和潜水システムを採用し、浅海から深海における潜水作業のニーズに対応しています。
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石油開発プロジェクトでの飽和潜水
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ダム湖面に配備された飽和潜水システム
高所潜水
アジア海洋の仕事場は、海だけではありません。水力発電所やダムのように立地点の高い場所でも私たちの技術を必要とする現場があります。
一般的に標高100m以上の場所での潜水作業を「高所潜水」といいます。標高が高くなるにつれて気圧が下がり、潜水士の体内の窒素が気泡化しやすくなるため、危険を伴います。このため慎重に潜水時間の管理を行いながらの作業が求められます。
アジア海洋は水中環境で培った技術を応用し、ダムや水力発電所の水中構造物に関わるメンテナンスも行っています。
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ダム湖面での飽和潜水システム艤装
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ダム湖面の仮設潜水台船
水中溶接
主に仮設を目的とした一般的な水中溶接のほか、撥水加工した特製溶接棒を用いる水中ウェット溶接、さらには水中に抜水した環境を再現するチャンバーを仮設して、より高い溶接品質を提供する水中ドライ溶接にも実績があります。
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水中ウェット溶接
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水中ドライ溶接チャンバー
水中非破壊検査
非破壊検査を実施する前に、水中構造物をはじめとする検査対象に付着した海洋生物などを取り除きます。 クリーニングにあたっては、主にエアー工具や高水圧ジェットなどを用いています。また必要に応じてウォーターサンドブラストなども実施します。
そして超音波による鋼板の厚み測定や鋼構造物表面の磁粉探傷検査などの非破壊検査を水中で実施します。
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高水圧ジェットによるクリーニング
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鋼管矢板の超音波厚み測定